第444回:『Standard Championship 2024』トーナメントレポート

 6月29日・30日の2日間にわたり、大阪・梅田の「AP大阪茶屋町」にて『Standard Championship 2024』が開催されました。
 スタンダード構築におけるシーズンの王者を決めるトーナメントであり、上位2名が『世界選手権 2024』への切符を最短かつ最速ルートで手に入れます。
 108名ものプレイヤーが参加した大会のレポートを、トップ8のデッキリストとあわせてお届けします。

【『Standard Championship 2024』配信アーカイブはこちら】

【1日目】予選ラウンド

 予選ラウンドはスイスドロー8回戦で行われました。

 『MASTERS 2024』では「騎士」「土水」「コスト3WoL」といった有力デッキを中心にメタゲームが展開するなか、優勝回数では「光の戦士」「氷雷」が頭ひとつ抜けているという状況でこの大会を迎えました。会場に集まった108個のデッキでは「騎士」が全体の約5分の1を占め、それ以降もおおむね環境の有力デッキが並ぶ分布となっています。

 スイスドロー前半戦では「火雷FFXIV」「氷土」が全勝で折り返すなど個性的なデッキの活躍も見られましたが、じょじょに上位には有力プレイヤーが名を連ねるようになっていきます。最終的にトップ8は「光の戦士」×3、「騎士」「氷雷」「風単」「氷単」「風水」という構成で2日目の決勝トーナメントに戦いの場を移すこととなりました。

▲トップ8の顔ぶれ

【2日目】準々決勝(結果)


シェルク無限回収中(騎士) 2-1 はーらー(光の戦士)

豊田ファイサリス(氷雷) 2-1 しど(風水)

えあ(光の戦士) 2-0 ルーク(光の戦士)

ありか(氷単) 2-0 Kakka(風単)

OSAKA CUP 2024

 2日目はサイドイベントとして、過去のイベントで配布された各種サプライを上位賞やランダム賞で多数提供する『OSAKA CUP 2024』が行なわれ、こちらも102名と多くのプレイヤーにご参加いただきました。ラウンド間にも抽選を実施して終始にぎやかななかスタンダードでのスイスドロー6回戦を行ない、6戦全勝で「騎士」デッキのらっちょさんが1位となりました。

 9月に開催する『L3 Championship 2024』でも同様のイベントを予定していますので、ぜひご参加ください。  

『OSAKA CUP 2024』全勝デッキリストはこちら


準決勝

 昨年と異なり、この大会での『世界選手権 2024』の日本代表枠は2。というわけで、この準決勝が参加権利を懸けた大一番となります。


豊田ファイサリス(氷雷)対 シェルク無限回収中(騎士)

 昨年の『Standard Championship 2023』でもトップ4に入った「氷雷」の豊田ファイサリスさんと、「騎士」デッキ唯一の生き残りで、準々決勝では最序盤だけではない多彩な攻めで予選1位のはーらーさんを下し勢いに乗るシェルク無限回収中さんの対戦です。

 1ゲーム目は序盤から猛攻をしかけたシェルク無限回収中さんが取り、2ゲーム目は攻勢をさばききった豊田ファイサリスさんが取り返します。迎えた3ゲーム目は80分の制限時間いっぱいまで一進一退の攻防が続く好ゲームとなりましたが、最後の最後でシェルク無限回収中さんのフォワード展開が緩んでしまい、その隙を逃さず差し切った豊田ファイサリスさんが激戦を制しました。



ありか(氷単)対 えあ(光の戦士)

 準々決勝で『Standard Championship 2023』の決勝カードだったKakkaさんとの対戦でリベンジを果たした「氷単」のありかさんと、これまでの『MASTERS 2024』で4度もの優勝を誇る「光の戦士」マスター・えあさんのマッチアップとなりました。

 1ゲーム目、先攻のえあさんは相手の手札破壊を警戒しバックアップ2枚と【22-049H】バッツをキャストして手札をすべて使用しますがそこからのドローが振るわず、ありかさんのフォワード展開からの【15-128L】ノクティスによるパーティーアタックで戦線が崩壊してしまい、ありかさんが電光石火でゲームを先取します。

 2ゲーム目、先攻のえあさんが【21-119H】レナでターンを返したところにありかさんが牙をむきます。【16-042R】ラスウェル【1-033C】アルガスで相手の動きを締め上げると、再びの【15-128L】ノクティスでフィールドを制圧し勝利。2年連続での決勝進出を果たしました。  

決勝

豊田ファイサリス(氷雷)対 ありか(氷単)


 決勝は『Standard Championship 2023』の準決勝と同じカードとなりました。昨年は同じく「氷雷」を使用していた豊田ファイサリス(あずさ)さんをありかさんがデッキの相性差で圧倒し、「光の戦士」デッキがセンセーショナルに表舞台へと出現した契機として思い出深い一戦です。両名ともすでに『世界選手権 2024』の権利を獲得しておりリラックスしたムードで準備が進められましたが、最後は真剣な表情で108名の頂点を決める戦いがスタートしました。


[1ゲーム目]
 後攻のありかさんが序盤から攻勢をかけ続け、【18-019R】ヴァイス【21-036H】ヤ・シュトラ【20-040L】ルーファウス【16-030L】シャントットというフォワード陣であと一歩のところまで豊田ファイサリスさんを追い詰めますが、追い詰められた状況で引いたのは【22-077H】ガルーダ [III]! ありかさんのフィールドにはコスト4のフォワードしかおらず、一掃されてしまいます。これが決め手となり豊田ファイサリスさんが優勝に王手をかけます。

[2ゲーム目]
 1ターン目【21-039C】ルフェイン人、2ターン目【21-021C】赤魔道士とまたも序盤から攻めていくありかさんに対し、豊田ファイサリスさんは1ターン目に【20-040L】ルーファウスを出し、2ターン目は何もせずパスします。ありかさんもLBデッキから【22-115R】サージェスを追加するのみでターンを返したところ、豊田ファイサリスさんはバックアタックで【18-116L】セフィロスをキャストします。相手の不自然な動きを見逃さなかったありかさんは、【20-040L】ルーファウス【18-116L】セフィロスを凍結させピンチを回避します。
 その後もじりじりした攻防が続くなか、ありかさんが【21-028H】シヴァを使い回し流れをつかみかけますが、ここで豊田ファイサリスさんの【22-077H】ガルーダ [III]がまたもやありかさんのフォワードを複数吹き飛ばし、一気にペースが傾きます。【21-028H】シヴァのコストとなるブレイクゾーンのカードが尽きたありかさんは徐々に追い詰められ、勝負をかけるべく手札をすべて使いフォワードを並べますが、最後は豊田ファイサリスさんが【14-115L】神竜で相手のフォワードをすべてブレイクし、みごとチャンピオンに輝きました。おめでとうございます!  



 『世界選手権 2024』に挑む日本代表2名が決定しましたが、残る椅子はまだ6つあります。9月の『L3 Championship 2024』、そして全国各地で展開中の『MASTERS 2024』とその決勝大会『FINAL』に向けて、『FFTCG』の公式トーナメントはますます熱を帯びていきます。今後も皆さまのご参加をお待ちしております!  

▲準優勝:ありかさん

▲優勝:豊田ファイサリスさん

『Standard Championship 2024』トップ8デッキリスト

※リスト内のカード名をクリックするとカード画像が表示されます。



『OSAKA CUP 2024』全勝デッキリスト