第412回:Card of the Week 今週の一枚(2023/10/20)

 皆さんこんにちは。『FFTCG』プロデューサーの景山太郎です。11月17日発売のブースターパック『運命を超えて』での「今週の一枚」も残すところあと2回となりました。

 今週は『FINAL FANTASY III』で光の戦士の前に立ちはだかる宿敵【21-093L】ザンデを紹介します。今回のザンデは雷属性が主力のデッキ、それも雷のみで組まれた「雷単」におすすめの1枚となっています。

【21-093L】ザンデ

 【21-093L】ザンデは天野喜孝先生が描かれたイラストで、雷属性、コスト5、パワー9000、【カテゴリ(III)】で【ジョブ(魔王)】のフォワードです。アビリティを2つ持ちますがどちらもフィールドに出たときのオートアビリティで、どちらもあなたのコントロールする雷属性のキャラクターの数を参照する条件付きオートアビリティとなっています。

 こういったオートアビリティは解決時に条件を満たしているかのチェックが入り、そのタイミングで満たしていない場合は効果が無効となるので、対戦相手からすると通常のオートアビリティより対処しやすくなっています。しかしそのぶん効果が強力なものが多く、ゲームチェンジャー的な役割を果たすことも珍しくありません。【21-093L】ザンデの2つのオートアビリティははたして対戦相手の脅威となりえるものなのか、さっそく見ていきましょう。

 まず1つ目のアビリティですが、『ザンデがフィールドに出たとき、対戦相手のコントロールするフォワード1体を選ぶ。あなたが雷属性のキャラクターを4体以上コントロールしている場合、それをブレイクする。』というものです。条件を満たしえていればコストやパワー、ダル状態かアクティブ状態かなどの制限なく、どんなフォワードでもブレイクすることができます。条件も『雷属性のキャラクターを4体以上コントロールしている場合』と、それほど大変なものではありません。ザンデ自身もカウントするので、雷属性のバックアップを3体コントロールしている状況からキャストすれば条件を満たします。ただ、この場合だと解決前に【21-093L】ザンデをブレイクされたり手札に戻されたりしてしまうと条件を満たさなくなるので、確実に決めたい場合はもう1体くらいコントロールしているほうがいいかもしれません。

 そしてもう1つのオートアビリティが『ザンデがフィールドに出たとき、あなたのブレイクゾーンにあるフォワード1枚を選ぶ。あなたが雷属性のキャラクターを8体以上コントロールしている場合、それをフィールドに出す。』と、1つ目のアビリティとは逆に、自分のフォワードを増やすアビリティになっています。
 こちらもブレイクゾーンにあるフォワードならコストや属性、パワーなどの制限は一切受けないので、高コストのフォワードをブレイクゾーンに送り込んでおけば(ザンデをキャストするためのコストで使ってもいいですね)5CPだけでパワー9000のザンデとさらに高性能のフォワード1体を労せずしてフィールドに出すことができます。ただ、条件は厳しく『雷属性のキャラクターを8体以上コントロールしている場合』になります。雷属性のバックアップを最大限5体並べて、それと【21-093L】ザンデ自身をカウントしてもまだ2体足りません。相手に対処されにくいモンスターを使ったり、【20-086H】アリゼーや【20-090H】グ・ラハ・ティアのように展開力のあるフォワードを採用するなどの工夫が必要になってきます。

 2つ目のアビリティの条件を満たしていれば必然的に1つ目の条件も満たしているので、可能なら雷属性のキャラクターを7体以上コントロールしている状態でザンデをフィールドに出したいところですが、無理せず1つ目のアビリティだけで活用しても十分活躍してくれます。しかしながら、どうせなら2つまとめて発動させるというロマンを追い求めたくなるもの。ぜひ【21-093L】ザンデがゲームチェンジャーとなるようなデッキに挑戦してみてください!

 次回は『運命を超えて』シリーズの最終回、紹介するカードはナンバリング作品のラスボスになります。

 さあ、いよいよ発売日が近づいてきました。来週もぜひお付き合いください!



 景山太郎