第304回:『MASTERS 2021 高松』『MASTERS 2021 姫路』トーナメントレポート
「クリスタルの支配者」が発売され、『MASTERS 2021』は延期されていた前半戦10会場の日程に入りました。
今回は各フォーマットで新環境の初戦となった『MASTERS 2021 高松』(スタンダード)と『MASTERS 2021 姫路』(L6構築)のもようをお届けいたします。
MASTERS 2021 高松【スタンダード】
12月4日、香川県高松市の「レクザムホール」にて『MASTERS 2021 高松』(スタンダード)が開催され、参加者10名によるスイスドロー5回戦+決勝トーナメント2回戦で行なわれました。
「クリスタルの支配者」が発売されてから最初の大会ということで注目の集まるなか、デッキ分布は「Opus XIV」環境から人気の「土水」が5人と参加者の半分を占め、それに「火単」が続く構成となりました。
「土水」では「クリスタルの支配者」から【15-083L】リディアや【15-011L】パロム、【15-082H】ヘカトンケイルなどが新たに採用されており、強力なデッキにあっても新カードがきちんと存在感を放っていた印象です。5回戦が終了し、決勝トーナメントには「土水」が3人と「火単」が残りました。
決勝は「土水」のミラーマッチを制したヒチウさんと、「土水」を仮想敵として組み上げた「火単」を操る居ないヒトさんの対戦となります。
「土水」の攻勢を【12-005C】イフリートや【13-012R】バハムートなどの力強いEXバーストを持つ召喚獣や【13-002L】アクスターといった除去性能の高いフォワード陣でさばき続け、フィールドをコントロールしきるという居ないヒトさんの構築がハマり、決勝戦も狙いどおりの展開で勝ち切ることとなりました。おめでとうございます!
「火単」の優勝で始まったスタンダードの「クリスタルの支配者」環境。今後どのようなデッキが出てくるか注目です。
『MASTERS 2021 高松』TOP4デッキリスト
■1位:居ないヒト デッキ:火単
フォワード 21
バックアップ 18
■2位:ヒチウ デッキ:土水
フォワード 18
バックアップ 6
■ベスト4:オカダ デッキ:土水
フォワード 18
■ベスト4:Log デッキ:土水
フォワード 18
バックアップ 7
MASTERS 2021 姫路【L6構築】
12月5日、兵庫県姫路市の「BIZ SPACE HIMEJI」にて『MASTERS 2021 姫路』(L6構築)が参加者20人によるスイスドロー6回戦+決勝トーナメント2回戦で開催されました。
「クリスタルの支配者」発売直後の大会ということで、「火単」「空賊」「土水」といった前環境からおなじみのデッキに交じって、おおよそ半分のプレイヤーが新カードを活用した独自のデッキを持ち込んでいました。特に【15-011L】パロム、【15-014H】ブリュンヒルデ、【15-084L】ロベルアクベル、【15-119L】ポロム、【15-120H】マインドフレアが人気だったようです。
決勝戦はともに準決勝で「土水」を破ったたるほさんの「火単」とやぶさんの「火水」という、相手の攻勢を受けきるコントロールデッキどうしの対戦となりました。
1本目はいち早くデッキ切れでの勝利を目指したたるほさんがやぶさんのフォワードをすべて除去しきり、プランどおりに勝利。両者ともに対戦相手がフォワードを展開してから動きだすデッキのため、互いに手札超過によるディスカードをいとわない展開になったのが印象的でした。
続く2本目。相手のフォワードを除去する際に【12-108C】レモラや【10-125H】リヴァイアサン+EXバーストなど、ドローを伴うアクションをする必要がある「火水」のやぶさんとしては、1本目と同じ負け方を回避するためにはたるほさんの守りを突破していくらかダメージを与えなくてはなりません。バックアップの展開を抑え、EXバーストを使わない【13-002L】アクスターや【14-011H】豪神スサノオのヘイストを活かして序盤から果敢に攻めこんでいきます。
しかし裏を返せば、「火単」としては攻勢を受けきれればもっとも望ましい展開となります。ダメージを受けながらもすばやくバックアップを5体並べたたるほさんは【15-006H】カイエンと【13-130S】ランジートで除去しつつ、盤面を強固に固めていきます。そのままバックアップの枚数差も響いてアドバンテージの差が開いていき、最終的にはダメージを6点受けたやぶさんのデッキが切れてたるほさんの勝利となりました。おめでとうございます!
対戦終了後にフォーマットの壁を越えて2日連続で優勝したアクスター型「火単」の誕生の経緯をうかがったところ、前日の『MASTERS 2021 高松』で優勝した居ないヒトさんをはじめとする広島のプレイヤーとのオンライン上での調整でできあがったもので、調整の段階から「土水」や「火水」といったデッキにはこのような展開での勝利を想定していたというお答えをいただきました。
年内の『MASTERS 2021』は禁止・制限カードが新たに施行されるまでの一時的な環境となりますが、今後を見据えたうえでの新カードの動向も気になるところです。今週末は12月12日に神奈川県川崎市(スタンダード)で開催予定です。
皆さまのご参加を心よりお待ちしております!