第224回：『ダメージを受けない(don't receive damage)』効果の変更に関して

　みなさんこんにちは。『FF-TCG』プロデューサーの景山太郎です。3月27日発売の最新弾『Opus XI ～ソルジャーの帰還～』はカードの強弱だけでなく、「カウンター」などの新しい要素もありとても楽しいセットになっています。ぜひ遊んでみてくださいね。

　さて、その『Opus XI』の発売に合わせまして、1つルールを変更することにしました。【1-171H】ミンウをはじめとするカードが持っている『ダメージを受けない』効果ですが、これをすべて『ダメージが与えられる場合、代わりにそのダメージは0になる」という置換効果に変更いたします。一見して同じことを言っているように思えるかもしれませんが変更する理由はまさにそこにありまして、この2つの効果は実際にはその挙動が大きく違うために混乱を招くことが多く、非常にわかりにくいものでした。

　具体的に説明しますと、『ダメージを受けない』効果は、ダメージ量に影響するすべての効果を解決し、実際に与えるダメージが決まってから「ダメージを受けるか受けないか」を確認するものでした。一方『代わりにそのダメージは0になる』は、その手前の部分の「ダメージ量に影響するすべての効果」の一部になります。つまり、どちらも同じように見える文言にも関わらず、途中の処理するタイミングはまったく違うものだったのです。同じように見える効果--実際はいくつか違いが出てくるのですが後ほど説明します--の解決手順が実は異なるというのは誤解を生みやすく、実際にこれまでもたくさんの質問を受けています。ですので、今後大きな混乱を招かないために『ダメージを受けない』効果を『ダメージが与えられる場合、代わりにそのダメージは0になる』に統一することにしたのです。

　ここで注意してほしいのは、効果が変わることにより今までとは違う結果を及ぼすことがあります。特に何もない場合は、前述したように結果としてはそれほど変わりません。しかし、以下2点において大きく変わることがあるので注意してください。

1：与えるダメージが減らない
『Opus XI』に【11-004C】クー・チャスペルというカードがあります。このカードは『このターン、対戦相手のコントロールするフォワードに与えられるダメージは減らない。』というアビリティを持っています。今までの『ダメージを受けない。』だと、そもそもダメージがないのでこの効果の影響を受けなかったのですが、『ダメージを0にする。』というのはダメージを減らすことなので、この効果の影響を受けてしまいます。つまり、【1-171H】ミンウがいる場合でも【11-004C】クー・チャスペルのアビリティの影響下では、自身のパワー未満のダメージも受けてしまうことになります。【11-015L】ブラスカの究極召喚獣など、ほかの「ダメージは減らない」と書かれたアビリティも同様です。
　この部分は少し弱体化したことになります。

2：複数の置換効果の順番
　もう1つは少し複雑なのですが、これを含む複数の置換効果があった場合です。【1-171H】ミンウは今まではダメージが与えられるかどうかを最後に決定していたため、あなたが【1-171H】ミンウとパワー8000のフォワードをコントロールし、対戦相手がダメージを1000増やせる【6-010H】朱雀のルシ セツナをコントロールしている場合に、相手が7000ダメージを与える【1-023R】ブリュンヒルデを召喚すると、先にダメージが1000増えてその後に（自身のパワー未満の）ダメージが与えられるかどうか確認するので、あなたのフォワードは8000ダメージを受けてしまっていました。しかし、今後はダメージが1000増えるのも0になるのも同じタイミングなので、先に0になる効果を適用することでパワー8000のフォワードはダメージを受けなくさせることができます。このあたりは知っていると得するテクニックなので覚えておいてください。

なお、この変更により影響を受けるカードは以下になります。慣れないうちは戸惑うかもしれませんがよろしくお願いします。

　これらのカードにおける『〇〇は（××の／▲▲によっては）ダメージを受けない。』というテキストはすべて『〇〇に（××の／▲▲から）ダメージが与えられる場合、代わりにそのダメージは0になる。』に変更されます。
　これらのカードテキストの変更は『Opus XI』発売と同時に適用されます。

【1-165C】ナイト
【1-166C】ナイト
【1-171H】ミンウ
【2-037R】ジル・ナバート
【2-126R】ギース
【2-129L】セシル
【2-139C】ラーサー
【2-143R】ローザ
【4-135R】ベアトリクス
【5-042C】トリックスター
【5-057C】白魔道師
【5-060C】チョコボ
【5-068L】ヤ・シュトラ
【5-081C】コカトリス
【5-124H】オズマ
【5-136C】魔砲士
【5-138C】モーグリナイト
【6-106H】アイメリク
【6-125R】リヴァイアサン
【7-107R】ガウェイン
【8-049L】エアリス
【9-068H】ドラゴン
【10-051C】ジタン
【10-129L】ハイン
【10-134S】カイン

また、以下のカードのテキストも変更されます。

【2-088C】バッガモナン
【2-124H】カイナッツォ

例）【2-088C】バッガモナン
変更前：バッガモナンは対戦相手にダメージを与えない。
変更後：バッガモナンが対戦相手にダメージを与える場合、代わりにそのダメージは0になる。