第187回:FINAL FANTASY Trading Cardgame 『CRYSTAL CUP ICE』トーナメントレポート

 8月17日から18日の2日間、福岡県の「リファレンス駅東ビル」にて『CRYSTAL CUP ICE』が開催されました。
 『CRYSTAL CUP』は世界各地で開催され、優勝者には世界選手権への参加権利が与えられる大会です。アジア全体では6回、うち日本では3回開催され、国内では5月に埼玉県で開催された『EARTH』に続き2回目となります。参加者は30名となり、1日目は構築戦によるスイスドロー5回戦が行われました。

『Opus IX』環境における構築戦といえば、まず存在感を示したのが「水風」。『MASTERS横浜』ではデッキ切れで勝利する重コントロール型、『MASTERS徳島』は【カテゴリ(FFCC)】型とタイプの異なる「水風」が連続して優勝し、注目を集めていました。

 しかしながらこの大会では「水風」の使用者は少なく、「水風」を倒す側に回ろうとした氷系のデッキが一大勢力を築く形となりました。定番デッキのひとつである「氷単」以外にもアグレッシブな「火氷」や、アドバンテージの獲得に長けた「氷土」などが多く見られた形です。とりわけ【7-034L】セフィロスは多くのプレイヤーが3枚採用しており、氷系デッキのエースとして活躍していたようです。

 構築戦のスイスドロー5回戦を終え、2日目に進出できるのは約半数の16名。
 2日目は8人ポッドによるブースタードラフト3回戦が行われ、1日目と合計して8回戦の上位8名が決勝トーナメントにコマを進めました。

 決勝まで勝ち上がったのは、Kurosawaさん(東京)とたまごまんさん(岐阜)。Kurosawaさんは2017年に初代日本代表として世界選手権に出場し、見事準優勝に輝いた実績を持ちます。一方のたまごまんさんも『JAPAN CUP』での決勝トーナメント進出など複合フォーマットで実績を残しており、決勝戦に相応しい好カードとなりました。

 使用デッキはKurosawaさんが「風単」、たまごまんさんが「火氷」。バックアップが並ぶほど強くなる風単に対し、火氷が【4-048L】ロックでプレッシャーをかけつつ短期決戦をしかけられるかがカギとなるマッチアップですが、【8-058R】ノルシュターレンによってバックアップを揃えやすい風単側が序盤の展開でリードする形になります。そうなると、【7-128H】ユーリィが無視できない存在になり、火氷側は苦しい展開に。【7-128H】ユーリィのもたらすアドバンテージに加え、最近のトーナメントシーンではあまり見かけなくなった【3-066R】バルバリシアを【9-045H】エッジと組み合わせるなど、新旧のカードをうまく使った「小技」も光り、Kurosawaさんが見事2連勝。優勝の栄誉とともに、2回目となる日本代表の権利を勝ち取りました。

 日本国内での『CRYSTAL CUP』は、残すところ9月28日・29日の『CRYSTAL CUP LIGHTNING』(京都)のみとなりました。過去2回の大会はいずれも日本代表経験者がその実力を見せつける形となりましたが、残る1回で新たなスタープレイヤーが現れるのか、注目が集まります。
 各地の『MASTERS』とともに、引き続き皆さまのご来場をお待ちしております。

配信アーカイブはこちら
1日目
2日目

TOP8デッキリスト