第163回:FINAL FANTASY Trading Cardgame 『JAPAN CUP 2019』トーナメントレポート
4月27日から29日の3日間にわたり、名古屋の「IMYホール」にて『JAPAN CUP 2019』が開催されました。
平成最後の『FF-TCG』公式イベントと銘打って開催されたこの大会は、史上初となる3日間開催。さらにはフォーマットも構築戦+ブースタードラフトの混合であり、まさに3日間『FF-TCG』尽くし、といったイベントになりました。
連休を利用して関東や関西から参加したプレイヤーも多く、参加者は80名。2018年世界選手権優勝のAlex Hancoxさんもこの大会のために来日していちプレイヤーとして参加しており、世界一の強豪を日本勢がどう迎え撃つかにも注目が集まりました。
1日目は2デッキ制の構築戦。デッキを2種類用意し、1~3回戦はデッキAを、4~6回戦はデッキBを使用するという形式です。
2デッキということもあり使われたデッキは多岐に渡っていた印象ですが、組み合わせとしては「土風」「水風」などの風属性のデッキをひとつ、パーツの被らない火属性や氷属性のアグレッシブなデッキをひとつという、タイプの異なる2デッキを選択したプレイヤーが多かったようです。
スイスドロー6回戦を経て、上位48名が翌日のブースタードラフト戦に進むことになりました。
2日目は『Opus VIII』を使用した8人ブースタードラフト。順位順で8人ずつのドラフトポッドを作って対戦という形式で、ドラフト2回、計6回戦の対戦が行われました。
このドラフトの大きなポイントとして、今まで4パックで行われていたのが今大会から5パックに変更となった点が挙げられます。これまでは4パック=48枚の中から40枚以上のデッキを構築しており、言い換えるとデッキに入らないカードは8枚しかピックする余裕がありませんでした。しかし1パック増えたことで余剰カードの枠が20枚まで広がり、結果として自分のデッキには入らないが隣には渡したくないカードの「カット」や、序盤で流れが悪いと感じた際の属性変更が戦略に組み込みやすくなっています。
この変更によって全体的にデッキの完成度は上がり、2属性でバランスよくまとめたプレイヤーが多かったようです。中には、卓内で独占状態になりほぼ単属性のデッキを構築できたプレイヤーもいました。
このようなドラフトを、1日目から勝ち点を引き継ぎつつ計6回戦。2日間のトータル勝ち点の上位12名が、3日目の決勝トーナメントにコマを進めることになりました。
世界王者のAlexさんはしっかりと7位で通過。これを2017年・2018年の日本代表であるダンカン(閣下)さんをはじめとした日本勢が迎え撃つ構図です。
3日目の決勝トーナメントに見事進出した12名はこちらです
1位:riru
2位:あずさ
3位:たまごまん
4位:ちょーぎょーじ
5位:ダンカン(閣下)
6位:モーグリ大好き
7位:Alex Hancox
8位:SKR
9位:Tim Schilder
10位:MK.2
11位:Leo
12位:ぱっつぁん
そして3日目の決勝トーナメントは2本先取のシングルエリミネーション(スイスドロー1~4位は初戦をシード)。1日目と同じ2デッキを使用しますが、1勝したデッキはそのゲーム中は使えない(=それぞれのデッキで1勝ずつする必要がある)というルールです。どちらのデッキを先に使うか、1本落としたあとの先攻が取れるタイミングでどちらを使うか、といった読みが要求される形式です。
準決勝ではダンカン(閣下)さんがAlexさんを下し、もう一方のブロックでは2月の「名人位決定戦」で優勝し2代目名人となったばかりのぱっつぁんさんがあずささんに勝利。決勝戦は日本代表vs名人という、長い戦いを締めくくるに相応しいマッチングとなりました。
ダンカン(閣下)さん:土風&火氷
ぱっつぁんさん:風単チョコボ&水単
というマッチアップとなった決勝戦は3本目までもつれこむ熱戦となり、火氷vs風単対決を制したダンカン(閣下)さんが見事勝利。これまで『MASTERS FINAL』や『Asia Grand Championship』などで多数のトロフィーを獲得してきた日本屈指の強豪が、平成最後のトーナメントでもその強さを存分に見せつけた結果となりました。
この『JAPAN CUP』で導入された「構築戦+ブースタードラフト」というフォーマットは、今後の『Crystal Cup』でも実施されます(※構築戦のデッキ数や、トータルの回戦数は異なります)。
世界選手権へ直結する大会である『Crystal Cup』は、今後さいたま・福岡・京都の3か所で開催予定。みなさまのご来場を心よりお待ちしております。
『JAPAN CUP』配信アーカイブはこちら
1日目
2日目
3日目
TOP4デッキリスト
■1位:ダンカン デッキA:火氷
フォワード 28
- 2 【7-132S】フリオニール/Firion
- 2 【8-139S】リセ/Lyse
- 2 【4-021L】マッシュ/Sabin
- 1 【8-014L】ダンカン/Duncan
- 2 【8-006L】クラウド/Cloud
- 3 【4-048L】ロック/Locke
- 2 【1-192S】シド・レインズ/Cid Raines
- 2 【8-024C】ウーマロ/Umaro
- 3 【4-038L】セリス/Celes
- 3 【8-043H】ラスウェル/Lasswell
- 1 【3-033L】ジェネシス/Genesis
- 1 【3-036H】シド・オールスタイン/Cid Aulstyne
- 1 【6-041L】リノア/Rinoa
- 3 【7-034L】セフィロス/Sephiroth
バックアップ 17
デッキB:土風
フォワード 19
バックアップ 19
■2位:ぱっつぁん デッキA:チョコボ
フォワード 29
バックアップ 14
デッキB:水単
フォワード 24
バックアップ 17
■ベスト4:あずさ デッキA:水単
フォワード 254
- 1 【6-130L】ニーズヘッグ/Nidhogg
- 2 【8-136L】常闇のヴェリアス/Veritas of the Dark
- 3 【3-144L】レナ/Lenna
- 3 【3-139C】ナイト/Knight
- 3 【6-126R】レイラ/Leila
- 3 【4-133C】バイキング/Viking
- 2 【3-130R】カイナッツォ/Cagnazzo
- 2 【8-123H】ニコル/Nichol
- 2 【5-126L】暗闇の雲/Cloud of Darkness
- 1 【4-129L】スタイナー/Steiner
- 1 【7-116L】ティーダ/Tidus
- 1 【1-175R】ユージュ/Yuj
- 1 【2-121H】アーシェ/Ashe
バックアップ 17
デッキB:氷風
フォワード 17
バックアップ 18
■ベスト4:Alex Hancox デッキA:水氷
フォワード 25
バックアップ 19
- 3 【4-126R】剣術士/Gladiator
- 1 【3-122C】アルテミシオン/Artemicion
- 1 【1-157C】学者/Scholar
- 1 【2-037R】ジル・ナバート/Jihl Nabaat
- 1 【5-035C】幻術士/Conjurer
- 1 【1-196S】モーグリ [XIII-2]/Mog (XIII-2)
- 3 【4-134C】ブラネ/Brahne
- 1 【8-122R】謎のじいさん/Gramps
- 1 【6-022R】イゼル/Ysayle
- 1 【8-132L】ルナフレーナ/Lunafreya
- 1 【7-033R】スノウ/Snow
- 1 【1-048C】導師/Devout
- 3 【5-031H】ギルバート/Edward