第119回:プロデューサーから 第12回 ~ガンスリンガー~

 みなさんこんにちは、『Opus VI』プレビュー以来となりますがお元気でしょうか。北米のみなさんとは『Gen Con』で会えましたね。次の『PAX WEST』にも行きますのでよろしくお願いします!

 さて、今回はそういった大きなイベントで不定期に開催されるサイドイベント「ガンスリンガー」に関して語っていきたいと思います。ガンスリンガーは『FF-TCG』ユーザーが開発陣に挑戦するというイベントで、1対戦終わると次の人と交代します。対戦のみですが開発とユーザーが直接一緒に遊べる珍しいイベントで、結構人気があります。僕もよく参加しますが、たくさんのユーザーといろいろなデッキで遊べるので毎回楽しみにしています。

 開発陣はその人によって使うデッキの傾向が違いますが、基本的な考え方として「普段あまり見ないタイプのデッキを使おう」というものがあります。これはせっかくの機会なのでいつも対戦しているようなデッキと戦うよりは珍しいデッキと戦ったほうが楽しいだろう、というのが1つ。もう1つは普段あまり見ないカードや戦術、コンボでもうまく使えばけっこう活躍できることを提示してデッキ作成時のヒントにしてもらうこと、というのがあります。

 せっかく手に入れたけどうまく使いこなせないカード……あと一歩まできているんだけど完成しないデッキ……、これらはカードゲーマーなら一度は経験したことがあるでしょう。ただ対戦するだけでなくそういったことの助けとなる。ガンスリンガーはそういうイベントを目指しています。もちろん、対戦することが楽しいゲームですからそういったことに関係なくどんどんチャレンジしてください。開発陣一同全力でお相手します。

 さて、それではせっかくなので自分が使っているデッキを1つ紹介したいと思います。

デッキリスト


 このデッキは【4-021L】マッシュや【2-007L】始皇帝ザンデ、【6-012R】ゼルなどでアタックとフォワードの除去を効率よくおこない、ダメージを稼いでいくデッキです。キーカードは【5-147L】エルドナーシュで、このカードのスペシャルアビリティ「新世界」を使用することで相手が予期していないだけのダメージを与えることができます。

 また、もう1枚のキーカードとして【6-016H】ダークロードがあります。3コストながら8000のパワーを誇り、毎ターン3000点与えられるアビリティもついています。デッキの上から10枚を除外するというデメリットは一見ものすごく大きなものに見えますが、もともと勝っても負けても40枚以上のカードを使うことはまずありませんので、除外された10枚はデッキの一番下の10枚だったと考えればたいしたことではないでしょう。それよりも序盤からこのカードが出せれば相手の小さなフォワードをけん制できますし、パワー8000はアタッカーとしても十分なサイズです。積極的に使っていくのがいいと思います。

 フォワードはそれなりのサイズがあり、アタックの専門家【4-021L】マッシュもいるのである程度は普通にアタックしていればダメージを稼げるはずです。最後は【1-003C】赤魔道師や【5-017C】忍者でブロックされないようにして攻め切るというのがセオリーになってきます。しかし、それでもダメージが届かない場合、あるいは次の相手のターンで確実に負けてしまうような場合はいよいよ【5-147L】エルドナーシュの出番です。

 【5-147L】エルドナーシュはできる限りもう1枚の【5-147L】エルドナーシュが手札にくるまでフィールドに出さないようにしてください。相手からしてみれば見えている【5-147L】エルドナーシュの「新世界」は当然警戒すべきものなので、「新世界」を使っても逆転できないようなゲームプランを作られてしまいます。あくまでここ一番の秘密兵器として使うべきカードなのです。ですから、勝機が見えたらまずは何食わぬ顔でアタックしダメージを与えてから第2メインフェイズで【5-147L】エルドナーシュをフィールドに出し、そして手札にある2枚目の【5-147L】エルドナーシュをコストにして「新世界」を使用しましょう。

 また、もし使ってもダメージは届かないけど使わないと絶対に次の相手のターンで負けてしまう場合、ギャンブルになりますが必ず使いましょう。そういう場合でも少しでもチャンスが生まれるようにヘイストを付けられるカードを全部で8枚、ヘイストを持っているフォワードを3枚入れてあります。これらを引いてアタッカーを増やせばダメージが届くこともあり得ます。最後まであきらめないことが【5-147L】エルドナーシュを使用する際のポイントになるのです。いかがでしょう。火単、そして【5-147L】エルドナーシュと【6-016H】ダークロードを使ってみたくなりませんか? 自分が使いやすいようにチューニングしてあるので、もし興味がわいたら改良して使ってみてください。

 なお、ガンスリンガー用のデッキはまだまだたくさん持っています。そのほかのデッキは実際にイベントで確かめてみてください。ぜひいっしょにイベントを楽しみましょう!“