第109回:Card of the Week 番外編 その2 【6-084L】レオ

小さな王様と約束の国 ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクル

 みなさんこんにちは。『FF-TCG』チーフプロデューサーの景山です。『Opus VI』プレビュー、2回目の登場となります。今回もよろしくお願いします。

 今回は『小さな王様と約束の国 ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクル』の主人公レオを紹介したいと思います。

 ところで皆さんはこの原作ゲームを遊んでみたことがあるでしょうか。このゲームはWiiとWii UのコンテンツであるWiiウェア用のソフトとして発売されたゲームで、ダウンロード限定で遊ぶことができました。このゲームは、従来のRPG的な要素はほとんどなく、主人公のレオをはじめ、主要キャラクターたちは基本的に敵と戦うことはありません。代わりに税金で雇った冒険者たちが敵と戦い、レオ(プレイヤー)は彼らが戦果をあげるのを待つのです。では、レオは何をするのかというと、国を大きくしていきます。住居やお店、学校などを作り、冒険者たちがダンジョンをクリアするのをサポートしていきます。基本的にシナリオを進めていくゲームですが、自分の好きなように建物を配置できるので、街を自分好みに作っていくだけでもワクワクします。ファイナルファンタジーとしてはちょっと異色の作品ですが間違いなくおもしろいです。

【6-084L】レオ

 さて、前置きはこのへんにしてそろそろ『FF-TCG』におけるレオがどのようなカードになっているかを見てみることにしましょう。【6-084L】レオはコスト1でパワー1000と、どちらもこのゲームにおけるもっとも低い数字となっています。しかし、この小さな王様はその身に恐るべき力を2つも秘めているのです。

 まず1つめのアビリティは
「あなたのコントロールするレオ以外のキャラクター1体につき、 レオのパワーは+1000される。」
 というものです。間違わないでほしいのが「フォワード1体」ではなく「キャラクター1体」という部分です。フォワードとバックアップ、さらにモンスターの数も数えるのですからレオはあっという間に強大なパワーを得ることになります。考えてみてください。バックアップが5体出ているだけで1コストなのにパワー6000。ほかにフォワードやモンスターもいることを考えればパワーが10000を超えることもそう珍しいことではありません。

 そしてもう1つのアビリティは
「あなたのコントロールするバックアップはどの属性のCPでも生み出すことができる。」
 という、一見すると地味ながら実はなかなかすごいものになります。あらゆるCPが出せるバックアップはほんの少ししか存在しません。ですので、すべてのバックアップにそのアビリティを持たせることができるというのが極めてまれなアビリティであるということがわかると思います。

 レオがいる限り(そしてバックアップがちゃんといる限り)、もう必要な属性が出ないことに悩む必要はありませんし、今まで以上にさまざまな属性の組み合わせを1つのデッキで楽しむことができるようになります。1つめのアビリティが相手を圧倒するアビリティなら、2つめのこのアビリティはあなたの戦略を広げてくれるアビリティというわけです。1つめのアビリティは国民の助けによって難敵を倒す力を国として得ていくイメージ。そして2つめのアビリティは王様の力で街を発展させて、いろいろできるようにしていくイメージと思ってください。

相性のいいカード

 アビリティがわかったところで最後に、このカードと一緒にデッキに入れるとよさそうなカードをいくつか紹介していきましょう。ポイントはやはりキャラクターの数を展開できることになると思います。たとえば【1-135L】ゴルベーザはいかがでしょうか。このカードはブレイクゾーンに落ちると属性の違う2コストのフォワードを最大4体まで出すことができます。つまり、ゴルベーザ自体がブレイクゾーンに落ちることでレオのパワーを+3000することができるのです(ゴルベーザ自体はフィールドからいなくなるため)。また、仮にゴルベーザを引かなかったとしてもレオの2つめのアビリティで、引いてきてしまった2コストのフォワードも無理なく展開することができます。

 あるいは、モンスターを多く入れたデッキに投入するのも悪くないでしょう。モンスターはブレイクされにくいので長くフィールドにとどまってくれます。また、モンスターは大量に並べても【1-107L】シャントットなどの全体除去の影響をほとんど受けないので、レオを使うときに相手のそういったカードを気にしないでどんどん展開していくことができます。また除去されてしまう可能性が上がりますが、フォワードになれるモンスター、たとえば【5-079H】カルコブリーナや【4-088C】盗賊バンガを使うのもおすすめです。これらのモンスターを展開して【1-107L】シャントットを出し、そのあとわずか1コストのレオを手札から出すというのはそれほどストレスではないでしょう。普通なら1コストのフォワードは大したパワーを持ちませんがレオなら7000くらいのパワーは見込めるはずです。シャントットで一掃したあと、相手がまだ対応できないうちにレオやモンスターたちが攻撃をしかけるというのは1つの必勝パターンになりえるのではないでしょうか。

 単純にデッキに投入してもそれなりの活躍はしてくれるカードだと思いますが、レオを中心にデッキを考えていくとあらたなタイプのデッキが生まれるかもしれません。ぜひ挑戦してみてください!