第76回:Card of the Week 今週の一枚(2018/01/25) 

 皆さんこんにちは!今週の『Card of the Week(今週の一枚)』では、私が『FF-TCG』を遊び始めた頃から一番お気に入りの召喚獣、【1-198S】ヴァルファーレについて話したいと思います。私はこのカードが好きすぎて、『FF-TCG』のチームに加わるための面接でもこのカードについて話したくらいです。言いたいことはいっぱいあるのでさっそく始めましょう。

 ヴァルファーレは『FINAL FANTASY X』でユウナの最初の召喚獣として『ファイナルファンタジー』シリーズに初めて登場しました。
 『WORLD OF FINAL FANTASY』や『DISSIDIA 012 [duodecim] FINAL FANTASY』など、ほかの作品にも登場していますが、ヴァルファーレは『FINAL FANTASY X』の物語で重要な役割を担っており、ユウナと最も関連性が強い召喚獣です。
 今回紹介するカードにもユウナが描かれており、『FINAL FANTASY X』でユウナがベベル宮のてっぺんから大胆な逃走を試みている瞬間の象徴的なシーンが描かれています。

 この『FF-TCG』のカードは『FINAL FANTASY X』でとても強かったヴァルファーレのアビリティを上手に表現しています。
 『FINAL FANTASY X』におけるヴァルファーレのアビリティの一つである「ソニックウィング」は敵に「ディレイ」をかけ、敵が反撃する前にヴァルファーレがもう一度攻撃できるようにします。もう一つのアビリティは無属性の全体攻撃である「シューティング・レイ」です。これらのアビリティをタイミング良く使用する事によって、敵が攻撃する前に何ターンかこちらから攻撃を仕掛ける事が可能でした。

 では、カードを見ていきましょう。

【1-198S】ヴァルファーレ

 【1-198S】ヴァルファーレは「EXバースト」を持っている2CPの風属性の召喚獣で、「対戦相手のコントロールするすべてのフォワードに3000ダメージを与える。あなたが【カード名 (ユウナ)】をコントロールしている場合、あなたのコントロールするすべてのバックアップをアクティブにする」というカードになります。

 「シューティング・レイ」を表している「対戦相手のコントロールするすべてのフォワードに3000ダメージを与える」という部分は、2CPのカードとしてはそれだけでもとてもよいアビリティです。【1-198S】ヴァルファーレを使用することで自身の低コストのフォワードを相手に対戦相手は高コストのフォワードを潰せざるを得ない状況を作りだすことができます。
 しかし、本当に素晴らしいのはこのカードの二つ目のアビリティ、バックアップをすべてアクティブにすることができる部分です。
 ゲームの序盤ではあまり効果を発揮できませんが、バックアップが5枚揃えば、この2CPのカードをプレイすることで5CPを得ることができるのです。

 「ソニックウィング」のように、このアビリティによって対戦相手の番になる前に追加で行動できるようになります。盤面を作り上げるまではある程度の時間が必要になりますが、ゲーム終盤のバックアップ5枚とユウナがフィールドにいる状態で使用する【1-198S】ヴァルファーレは非常に強力です。

 では、どのバージョンのユウナを使うのがよいでしょう?

ユウナとの組合せ

 デッキに水属性の召喚獣を組み込んでいる場合、【1-177R】ユウナは水属性の召喚獣を召喚するためのコストを1減らしてくれるためよい選択となります。2CPの水属性のバックアップとして、【1-177R】ユウナはゲーム序盤からも出しやすく、ブレイクしづらいカードです。アビリティ自体は【1-198S】ヴァルファーレと直接は関わりませんが、デッキ内の召喚獣をなるべく早く使用したい場合は悪くない選択だと思います。

 次のオプションは『FINAL FANTASY X-2』の歌姫版 【2-138L】ユウナです。この【2-138L】ユウナはパワー7000の3CPの水属性のフォワードです。【2-138L】ユウナがアタックしたとき、ターン終了時まで対戦相手のコントロールする光と闇属性以外のすべてのキャラクターはすべてのアビリティを失います。攻撃を仕掛けた後、対戦相手はアビリティを一切使うことができなくなるため、『FF-TCG』内でもパワフルなオートアビリティの一つとなっています。
 フィールドアビリティもこのカードの効果によって失われるため、【1-083H】マリアや【1-171H】ミンウといったカードの強力な効果も打ち消せます。また、スペシャルアビリティの「ドレスアップ」では、アビリティを使用したターンの終了時まで指定した属性とジョブへと変わるため、水属性以外のフォワードとパーティアタックをしたり、特定のジョブに与えられている効果の恩恵を受けることが可能となります。ユウナをクラスゼロの一員にしておくこともできますね!

 この【2-138L】ユウナの最大の欠点としては、フォワードだということです。よって、対戦相手はあなたが【1-198S】ヴァルファーレを使用したあとに何かしらの除外効果を発動し【2-138L】ユウナをブレイク/除外することによって、バックアップをアクティブにするのを防ぐことが可能なのです。【2-138】ユウナは強いですが、リスクが高いユウナでもあります。

 個人的によいオプションだと考えるカードは【1-176H】ユウナだと思います。「EXバースト」効果のある5CPの水属性のバックアップであるこのカードは、「ユウナがフィールドに出たとき、フォワード1体を選ぶ。それを手札に戻す。」また、「キャラクターがフィールドからブレイクゾーンに置かれる場合、代わりにそれをゲームから除外してもよい」というアビリティを持っています。

 少しだけユウナにまつわる物語の話をすると、このカードのユウナは「異界送り」の儀式を行っている時の姿が描かれており、カードの性能のベースとなっています。原作内では、死者の魂が現世に留まらず、他の死者の魂と共にスピラの「あの世」と呼べる異界へ行けるよう、召喚士は「異界送り」ができるのです。スピラの死者は嫉妬や憎しみなどによって魔物となってしまう可能性があるため、心残りのある死者の魂に対しては特に「異界送り」が必要となります。
 『FF-TCG』ではフィールドからブレイクゾーンへとキャラクターが入ったときに発動する強いオートアビリティが沢山存在します。現環境では、【1-176H】ユウナは素晴らしい働きをしてくれます。彼女は対戦相手のキャラクターの魂を「異界送り」することで「嫉妬や憎しみ」を利用したオートアビリティの使用を妨げます。このアビリティによって【1-135L】ゴルベーザ、【3-012L】ザックスや【4-036H】セッツァーなどといったキャラクターのアビリティは使用不可能になります。先週の『Card of the Week』で紹介した【1-093H】バニラも【1-176H】ユウナによって止められてしまいます。【1-198S】ヴァルファーレと共にデッキに組むユウナを探している場合、この【1-176H】ユウナを使用することを是非検討して頂きたいです。


そのほかのシナジー

 【2-063R】パインはフィールドに出たときに【カード名 (ユウナ)】か【カード名 (リュック)】1枚をサーチし、手札に加えることができるため、ユウナを早く見つけることができます。また、【2-063R】パインのパワー3000のフォワードとしての3CPは高めですが、【1-198S】ヴァルファーレの効果を最大限に活かすために少しでも早くユウナをフィールドに出したいため、「EXバースト」アビリティでもユウナを探せるこのカードをデッキに組む価値はあります。

 【3-066R】バルバリシアも【1-198S】ヴァルファーレと相性がよいカードです。パワー7000の4CPフォワードは比較的スタンダードではありますが、【3-066R】バルバリシアはフィールドに出たとき、対戦相手のコントロールするフォワード1体を選び、ターン終了時までそれのパワーを1000にすることができます。【1-198S】ヴァルファーレのアビリティで倒せるレベルまで対戦相手のコントロールするフォワードのパワーを下げるため、【1-198S】ヴァルファーレを使用する前でも後でも使えます。一点だけ覚えておきたいのは、このようなアビリティはフォワードのカードに印刷されたパワーのみを下げるため、フォワードに追加で付与されているパワーを上げる効果次第でそのカードをブレイクできない可能性もあります。

 最後に紹介したいカードが【4-135R】ベアトリクスです。私は自分の風水デッキには【3-056H】ジタン、【3-129L】ガーネットや【3-137R】スタイナーなどといった【カテゴリー (IX)】のキャラクターを入れることが好きで、【4-135R】ベアトリクスはとてもよい相乗効果を生みます。この3CPの水属性フォワードは、パワー7000で「あなたが【カード名 (スタイナー)】をコントロールしている場合、ベアトリクスのパワーは+1000され、『ベアトリクスは対戦相手のアビリティによってはダメージを受けない。』を得る」といったアビリティを持っています。
 アビリティによるダメージを受けないパワー8000のフォワードに3CPというコストは素晴らしいですが、彼女はそれだけではありません。【4-135R】ベアトリクスはアタックすると、ターン終了時まで対戦相手のコントロールするすべてのフォワードのパワーを1000下げます。【4-135R】ベアトリクスは自身のほかのフォワードが安全に攻撃できるような状況を作ったり、対戦相手のフォワードを【1-198S】ヴァルファーレでブレイクできるほどのパワーへと減らしてくれます。また、【3-066R】バルバリシアをプレイした後に【4-135R】ベアトリクスでアタックすれば、【3-066R】バルバリシアで選んだフォワードは(アビリティなどでパワーが上がっているぶんを除いて)パワーが0になっているはずです。これによって、脅威的なカードを少量の努力で取り除くことが可能となります。

 上記の戦略はまた、【1-198S】ヴァルファーレの効果で1ターンに複数回使えるバックアップのアビリティを使用せずに発動できる戦略です! 皆さんはどのバックアップを【1-198S】ヴァルファーレと一緒に使うのが好きですか? 【1-198S】ヴァルファーレとユウナを用いた面白い戦略はありますか? 私は【1-066C】踊り子のバックアップと【2-142R】レンが個人的には面白いと思います。【2-142R】レンとユウナでパーティアタックを仕掛けて・・・おっと、今週はここまでです!

 次週からは『Opus V』のプレビューを開始します!最初のカードのヒントです:このキャラクターのジョブは「光の戦士」です。

 では、また来週お会いしましょう!

 ~RB