第64回:FINAL FANTASY Trading Cardgame World Championship 2017 トーナメントレポート

 11月18日(土)と19日(日)の2日間に渡り、東京のスクウェア・エニックス本社にて『FF-TCG 世界選手権』が開催されました。
 ヨーロッパ、アメリカ、オセアニア、そして日本。各地域で開催された大会の上位入賞者のみを集め、わずか16名で行なわれるトーナメントです。
 会場の雰囲気も普段とは違い厳かなものであり、『Opus』シリーズの記念すべき初代世界王者を決めるに相応しいものとなっていました。

16名の参加選手はこちら

 このトーナメントでは、初の試みとなる「3デッキ制」が導入されました。同一カードは3デッキで3枚までという制限があるため、いかに属性を使い分け、強力なデッキを3つ用意できるかの構築力が問われるフォーマットです。

 16名のトッププレイヤーたちがどのようなデッキを持ち込むかが注目されていましたが、通常の構築戦でも人気を集めていた「火単」「水単」といった単色デッキはカードの被りが少ないことから、選択していたプレイヤーが多かったようです。それ以外に目立っていたのは「氷土」や「氷風」。いずれも主要の単色デッキと属性が被っていないため、第3のデッキとしてチョイスされていました。それ以外にも「ゴルベーザ」「多色騎士」といった意欲的なデッキもあり、『Opus Ⅲ』環境の締めくくりに相応しい多様なデッキが飛び交う環境となりました。

 18日の予選ラウンドは全5回戦のスイスドロー形式で行われました。そのうち上位6名が翌日の決勝ラウンドに駒を進めることになります。

 唯一の全勝として1位通過したのは日本の籔内さん。ヨーロッパチャンピオンのTobi Henrietさん、日本の野中さんが1敗で後に続き、上位6名の内訳は「日本3名/ベルギー1名/イギリス1名/イタリア1名」という結果に。アメリカ勢とオーストラリア勢は、残念ながら予選敗退となりました。

 ※対戦の結果と順位はこちら

  そして迎えた19日の決勝ラウンド。1位・2位の2名はいずれもシードとなり、まずは3位以下の4名による対決です。山田さんとAlex Hancoxさんがそれぞれ勝ち上がりますが、シード明けの薮内さんとTobi Henrietさんが準決勝はいずれも勝利。スイスドローの上位2人がそろって実力を見せつける形で決勝戦を迎えることとなりました。

 使用デッキは籔内さんが「火単/水雷フースーヤ/土氷」、Tobi Henrietさんが「土氷/水単/雷単」。

 1戦目はフォワードの物量で上回った籔内さんが、相手の【2-047L】リノアをうまく無力化して勝利。続く2本目は互いにダメージ6対6まで与え合う熱戦となるも、フォワードのサイズ差を活かしてあと1点をなんとか守り切ったTobi Henrietさんが勝利。優勝の行方は、最後の3戦目までもつれこむこととなりました。2属性のバックアップがうまくかみ合わず、やや苦しい手札状況の籔内さんに対し、Tobi Henrietさんは単色の強みを活かして軽快にカードを並べていきます。豊富な手札からの【2-097H】アルシドや【2-099L】イデアで相手のフォワードをしっかり処理し、終始盤面を掌握したTobi Henrietさんが3戦目を制し、記念すべき『FF-TCG』初代世界王者の座に輝きました。

 ※対戦の様子はこちらのアーカイブでご覧になれます。
◇予選ラウンド
◇決勝ラウンド

 当日はスクウェア・エニックス本社内の別室にて、対戦の様子をスクリーンで観戦する「ライブビューイング」も行われました。

 主に日本人プレイヤーの方々が集まり、観戦やサイドイベントを楽しんでいましたが、2日目は予選ラウンドで惜しくも敗退した世界選手権の参加者たちも合流。「ダブルデッキ・ミニトーナメント」や「ランダムバトル」に参加し、他国のプレイヤーとの交流を楽しんでいました。

 19日には同会場にて「チョコボのクリスタルハント日本選手権」も開催されました。全16名の参加者を4つのグループに分け、各グループの勝者で決勝戦を戦います。

 世界選手権の参加者たちもエントリーし、各国のプレイヤーが集まる賑やかかつアットホームな雰囲気で対戦は進行。オーストラリアのVincent Scanlanさんが優勝し、板鼻利幸氏サイン入り「チョコボのクリスタルハント」などの豪華景品を獲得しました。

 たいへん好評をいただいたため、「チョコボのクリスタルハント」の大会は今後もサイドイベントなどで実施を検討しております。『FF-TCG』と合わせてお楽しみいただければ幸いです。

 『Opus』シリーズ1年目の集大成にして、『FF-TCG』では初の試みとなった世界選手権は、盛況のまま終了しました。2018年以降も、開催地を変えつつ年に1回のペースで開催を予定しております。

 日本国内では、12月16日から全国10地区で『名人戦』がスタートします。『Opus4』の発売により一新された環境を、ぜひお楽しみください!

TOP6デッキリスト