第55回:FINAL FANTASY Trading Cardgame MASTERS 2017 FINAL トーナメントレポート

 10月7日(土)、東京の「スクウェア・エニックス本社ビル」にて『MASTERS 2017 FINAL』が行なわれました。
 約半年に渡って全国各地で開催された『MASTERS』の優勝者のみが参加できる、国内最高峰のトーナメント。28名のプレイヤーが集まり、スイスドロー6回戦+シングルエリミネーション3回戦による熱戦が繰り広げられました。
 この大会は『Opus Ⅲ』環境のチャンピオンを決める大会であると同時に、優勝者には世界選手権の出場権が与えられるため、日本代表決定戦としての意味も持ちます。この時点で出場権が確定しているのは2名。残り二つの枠を、この『FINAL』と翌日の『THE AFTER』の優勝者が獲得する形となります。

 予選ラウンドはスイスドロー6回戦で行なわれ、そのうち上位6名が決勝ラウンドへ進出となります。1位・2位は決勝ラウンドの1回戦がシードになるため、予選ラウンドで安定した成績を収めることで優勝に大きく近づくことになります。
 上位デッキが目まぐるしく入れ替わった『Opus Ⅲ』環境の総決算ともいえるこのトーナメントは、各地の『MASTERS』で実績を残した様々なデッキが活躍しました。

 ベスト6のデッキは1位から順に「雷単」「水雷」「水単」「風水」「氷雷」「火土雷」と、同一のデッキがひとつもないという結果に。中でも「水雷」と「火土雷」はこれまであまり見なかったアーキタイプです。
 「水雷」は【2-146H】フースーヤを軸としたデッキで、【3-125C】うたかたの召喚士や【3-118H】ライトニングといったEXバーストがあるカードをデッキの上に置けるギミックを採用し、【2-146H】フースーヤのダメージをアドバンテージに変換していきます。
 「火土雷」は【3-020H】フェニックスと【3-078H】クルルのコンボに【1-135L】ゴルベーザのギミックを追加したものです。環境末期でありながら新たなアーキタイプが登場したことは、『Opus Ⅲ』環境の多様性を顕著に証明しているといえるでしょう。

 また、ベスト6にはすでに『Opening Tour FINAL』と『Grand Championship 名古屋』で世界選手権の出場権を獲得しているmasterさん、閣下さんの二人も名を連ねていました。常に安定した成績を残しており、日本代表に相応しい実力者であることが改めて証明されました。

 そんな中で決勝戦まで勝ち残ったのは「雷単」の閣下さんと「風水」のKUROSAWAさん。閣下さんの権利が繰り下がりになるため、KUROSAWAさんは決勝戦の結果を待たずして世界選手権の権利を獲得することになりました。

   1本目はKUROSAWAさんから先にダメージを与え始める展開。閣下さんは【2-099L】イデアを活かすべくバックアップを並べて迎え撃ちます。「風水」には【3-065L】バッツがあるため、閣下さんもそれを意識して相手のフォワードをこまめに除去していきますが、KUROSAWAさんは【3-144C】レナから一気にフォワードを並べていきます。最後は【1-178R】リヴァイアサンで道をこじ開けながらジョブを5つ得た【3-065L】バッツが駆け込み、KUROSAWAさんの勝利となりました。

 2本目はKUROSAWAさんが【1-089H】リュックと【1-177R】ユウナから【1-199S】パイン、さらに【3-144C】レナと理想的なスタート。それに対して閣下さんは【2-097H】アルシドに加えて【1-136C】ザルバッグで除去し、一気にフォワードの数を逆転させます。受けに回ったKUROSAWAさんはブロッカーとしては最高峰の【2-145L】ウォーリアオブライトで応戦しますが、閣下さんは迷うことなく手札を使い切っての【1-124R】オーディン。閣下さんの勝利となりました。

 そして迎えた最終戦。互いに早い段階でバックアップが5枚並び、真っ向勝負の様相です。【1-083H】マリアの分だけKUROSAWAさんがパワーで上回りますが、【2-130C】占星術師の姿はないため、閣下さんは【2-098L】異才のアモンで盤面を支配するプランをとります。このカードを放置しておきたくないKUROSAWAさんは【2-133R】不浄王キュクレインの連発で強引に除去するものの、貴重な召喚獣を消費してしまい苦しい展開に。【3-100L】エクスデスや【3-099R】アンジールペナンスといった次々と繰り出される閣下さんのフォワードを捌ききれず、物量で押し切った閣下さんが勝利。『Grand Championship 名古屋』に続き、大型トーナメント連覇という偉業を達成しました。

 決勝戦の様子は会場内のスクリーンでも映し出され、3本目までもつれこんだ熱戦を多くのプレイヤーが見守っていました。また、対戦の模様はYoutubeでも公開されております。興味のある方はぜひご覧ください。

TOP6デッキリスト